整理収納について、昨年勉強する機会に恵まれ、

最近、そのことを興味を持ってお尋ね下さる方がいるので、

コラムを書いてみようかと思います。



食器。皆さんはどんな風に収納していますか


洋家具の食器棚だと、観音開きのものが多いですが、

日本の水屋箪笥のように引き戸ですと、

狭いスペースのキッチンでも、開閉時の煩わしさが少なく、

たまには左右を開け放して風通しをしても、バタバタせず、

高温多湿の日本の台所には、合っているんだなーと思います


先日おじゃましたお宅では、たくさんの素敵な食器をお持ちなのですが、

靴箱のような奥行きの浅い棚に、手作りの扉が付けられていて、

きちんと収納されていました


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木の扉を留める兆番が、横ではなく、下部についており、

扉を全開にすると、棚板の延長として広く使うことが出来て「なるほど」と思いました。

伺うと、ご自宅で合宿のように大勢が寝泊まりして炊事していた時期があり、

棚板の上で各々が食器の出し入れや配膳が出来たので、便利だったのだとか


奥行きが浅いのも、全てが見渡せて、奥のものを死蔵させないポイント。

そして、この棚は通路にあるので、省スペースにもなっています!素晴らしい



扉の話が長くなりましたが、我が家の食器棚は・・・・扉はなく、オープン棚です(^_^;)

キッチンを作るときに、どうしても実現したかった部分に予算を掛けたので、

面材とお揃いのカップボードまでは、手が回らず・・・・

かえって、それでよかったです。なぜか?


扉が付いていると、埃よけやごちゃごちゃの目隠しになりますが、

我が家のキッチンは大らかな農家の台所の雰囲気。生活感は味として出てOK

食器棚は、キッチンのバックカウンターに、主人が原木を製材した板で作ってくれたもの。

頻繁に使うレギュラーメンバーしか入れていないので、

回転率がよく、埃が被る心配(埃を気にする細やかさ?)はさほどないです。


また、食器が完全に乾いていなくても、置くことが出来ますし、

(奥の白い面は珪藻土塗りで調湿機能があります)、

どこに何がしまってあるのか一目瞭然なので、探すこともなく、

家族が台所に立っても、以前より作業がスムーズになりました。


また、下に何も敷いていないので、気が付いた時にささっと棚板の拭き掃除ができます。

(これを読んで「いいことだらけ!」と思ったら、思い切って、しばらく扉を外してみては!?)

めったに使わない食器は、パントリーに置いてある、ガラス戸の食器棚の中です。


当然ながら、頻繁に使用するものほど少ないアクションで手に取れなければいけません。

逆に、使いやすい位置が、不要な物や、めったに使わないものに占領されては効率が悪いですね。


我が家はセルフビルドの家ですから、もちろん作りつけの棚も、このことを踏まえ、

手持ちの食器や調理器具の使用頻度を考え、採寸して、我が家メイドでピッタリに作りました。

(とは言っても、可動でない厚い板がよかったので、どこもかしこも住み始めは棚を吊らず

収納するものを考えたり、変更したり、住まいながら作っていきました。)


以前の住まいより、家全体の収納スペースを減らした設計なので、

手持ちの道具も思い切って吟味し、本当に必要なもの、好きなものを残し、

だいぶスッキリすることが出来ました。


多くのものを所有するということは、それを置くスペース、

探すための時間、手入れの手間など、ロスが増えることと表裏一体。

キッチンに至っては「効率的だから」と思って揃えてある便利調理器具が、

かえってイライラの元になっているケースも多いのでは?と思います。


そういった煩わしさに囚われたくない私は、家の新築を機に思い切って物の処分を決行

(すぐに捨ててしまわなくても、まず取り除いてひと月ほど暮らしてみる、でOK)

現在、調理器具は引き出し2杯分に収まるだけで、

あとは吊り下げたり立てたりで、出しっぱなしです。


今のところ「あ~!あれさえ処分していなければー(>_<)」という場面にはあわず、

ちょっと便利そうという期待で、安い道具を衝動買いすることも卒業し、

少しの好きなものに囲まれた、快適な台所になりました。



数の話をしたので、ついでに。


我が家は四人家族。いちばん小さい次女も引っ越しと同時に就学したので、

割れても危なくないようにと使っていた、プラスチックやメラミン樹脂の食器は処分して、

大人と同じ、陶磁器のものを使っています。

(とはいえ、万が一粗相があったときに、子供に目を吊り上げなくて済むような、

私もくよくよせずに居られるような、普段使いの価格のものです^^)


子供だけでなく、大人だって、いつまでも割れない食器で生活していたら、

「割らないように丁寧に扱う」感覚が衰えてしまうんじゃないかと思います。

そして、形あるものはいつか壊れる。常ならむ、でいい。


食器を購入する時のルールも、いくつか設けています。

・多様な使い方ができるもの、・料理を邪魔しないこと、・丈夫で食洗機に入れられるもの、

そして、数が揃えられるときは、人数分+2=6個、購入することにしています。

我が家では、お客さんが来ても6人以上で同時に食事することはめったになく、ちょうどいい。

この辺りのルールは、それぞれのライフスタイルに応じて決めたらよいと思います。

決まりがあれば、購入時に迷ったり失敗したりが少なくなります


その6つのコップ、グラス、お皿・・・・・を収納している棚が、コチラです↓

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上段(奥行き32㎝)は同じ種類ごとに、手前から奥へ向かって、2個ずつ重ねてあります。

(手前の4つは、常に家族分で出動しますので、

それを戻す時、たまには奥の二つを手前に人事異動します。)

これは、十数年の主婦歴の中で自然に身に付いたしまい方と思っていましたが、

収納の教科書にも、販売士の教科書にも載っている、定番のやり方だと、後で知りました


下段(奥行き13㎝)は、気分や飲み物に応じて楽しむカップ&ソーサー。

自分で端材を塗装して、棚受けで吊りました。

これはペアで出してあり、在庫はパントリーに。

お茶周りで使うものも、すぐにサーブできて、コックピットのようです。

(この辺りの全貌は、また後日。)


よかったら、皆さんの収納ばなし、聞かせて下さいね♪

この春、新しい生活を始める方も多いと思いますが、

このコラムが少しでもお役に立てたら幸いです(^v^)